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「宝石も、庭の石も、等しく愛おしい」。

いしころぽかぽか堂・秋映灯さんが語る石への思い<第一話>

いつもtukifuneのアイテムをご愛用いただきありがとうございます。現在、SNSでも告知した「石を用いたプロダクト」を製作中です。「なぜ石を?」と思う方もいるかもしれませんね。

 

正直、最近まで石に関心はありませんでしたが、昨年、石を愛する当時小学3年生の秋映灯(あきばえともり)さんと出会いました。彼女との交流で「石っていいな」と思うようになり、一緒にプロジェクトを進めることになりました。

 

インタビューでは秋映さんの石への思いや、共同プロジェクトについて伺います。前編の今回は、彼女が石に惹かれたきっかけを紐解きます。 

 

※幼少期のエピソードを補足していただくために、秋映さんのお母さんに同席いただいています

 

秋映灯さんのプロフィール

2016年生まれ。星がきれいな場所で暮らしています。石を愛でたり楽しんだりする「いしころぽかぽか堂」の店主。石集め以外の趣味は自転車と折り紙です。

 

tukifune: 今日はよろしくお願いします。まずは石を好きになったきっかけを教えてもらえるかな?

秋映さん: 3歳くらいのとき、本で宝石を見て「こういう綺麗なものが地面に落ちているかもしれない。拾ってみたい」と思ったのが始まりでした。

 

tukifune:最初は宝石だったんですね

 

秋映さん:はい。一度は熱が冷めた時期もありましたが、改めて石について調べているうちに、「やっぱり石ってすごいな」と思うようになったんです。

 

tukifune: なるほど⋯⋯。秋映さんって今は「普通」の石を集めているけど、どういうところに惹かれるんですか?

 

秋映さん: やっぱり模様ですね。人工物とは違って同じものは二つとないところに愛情と「かわいさ」を感じます。

 

tukifune:秋映さんはかわいい石をたくさん持ってるよね。私はちょっと前まであまり石には興味がなかったんです。「地面のあちこちにあるな⋯⋯」という感じで。でも秋映さんと出会ってから石がかわいく見えるようになりました。

歴史を教えてくれる「先生」

tukifune: 一口に「石」といっても種類がたくさんあると思います。例えば日本の北と南だとぜんぜん違ってきますよね?
 

秋映さん: そうなんです。同じ土地にまったく別の石たちが共存しているのも魅力だと感じています。

 

tukifune:なるほど。やっぱり見つかる石が違うから、秋映さんってあちこちに拾いに行ってるんだね。ちなみに海外の石や宝石にも興味はある?

 

秋映さん: あります! 宝石だと⋯⋯「ファイアオパール」。アメリカに行って自分で掘って探したいと夢見てます。

 

tukifune: 初めて聞いたけど、すごくきれいな宝石⋯⋯。秋映さんは本当に、宝石も、普通の石も、どっちも好きなんだね。

 

秋映さん:そうですね。最初は宝石の「すぐに分かる美しさ」に惹かれました。でも今は「よく見るとおもしろい模様」とか「日本のここでしか見つからない」という、石のストーリーを好きになったんです。

秋映さん:まだまだ石の好きなところはいっぱいあって⋯⋯「物知り」な感じも好きです。

 

tukifune:ふんふん。物知りというと?

 

秋映さん:石って何十億年も前から地球に存在しています。つまり「人類がいない時代」も見てきたはずなんです。いろいろなことを教えてくれる気がします。

 

tukifune:おもしろい考え方だね!ところで、石つながりでいうと、化石も好きですか?

 

秋映さん:はい、好きです! 化石にはたくさんの情報が詰まってます。歴史を教えてくれる「先生」みたいな感じがするんです。

秋映さん:実は今のコレクションは「第2期」なんです。

 

tukifune: たしかさっき「冷めた時期があった」と言っていたね。第2期はどうやって始まったの?

 

秋映さん:きっかけは、ちょっと前、友達と石を集めるのがブームになったんです。拾ってきた石を見せ合うような感じですね。

 

ところがだんだんエスカレートして、お店で売っているような高価な石を持ってくる子が出てきてしまって。

 

tukifune:そっか。みんなが集めだしたらそういうことも起こり得るよね。

 

秋映さんのお母さん: その話を聞いて「いつかトラブルになるからよくないよ」ってアドバイスしたんです。それで「もっとすごい石を見たいなら、理科室に行ってみたら?」と提案しました。

 

秋映さん:理科室の先生がとても詳しくて、通ううちに情熱が復活しました。最近は図書室でも調べています。

 

「石の部屋」の夢

秋映さんのお母さん:この子は特別な石も、そうでない石も、どちらも楽しんでいる感じがします。自分の中の「好き」がはっきりしてるんですよね。最近は遠出して採集したりしますが、最初の頃は庭石を集めていたよね。

 

秋映さん:庭石を拾いすぎて、「これ以上拾わないで」と怒られたこともあります(笑)。

 

tukifune:歩いてすぐに行ける場所から、車じゃないと行けない場所まで、あちこちで集めているんですね。ちなみに最近のお気に入りは?

 

秋映さん: 最近のお気に入りは、このふたつの石です。特に白い方は光に透かすととってもきれいなんです。

tukifune: 本当だ、全然違う! すごく綺麗な色になるね。

 

秋映さん: 光に当てると影の部分がより強調されて、ドラマチックになるんです。

――今、石を触っていて思ったのですが、石の触感も大切だなと感じます。滑らかな丸い石は、なんだか「肌」みたいで、とってもいいなって。

石の表情も好きで、よく水で濡らします。そうすると、その石が隠し持っていた色や模様が浮き出てくるんです。そのままでもきれいな石が、濡らすとキラキラと光ったり透明に見えたりして、また違う愛おしさを感じさせてくれます。

 

tukifune:愛おしい⋯⋯。 秋映さんは石に命があるように感じているんだね。

 

秋映さん: はい。何億年も、何十億年も前から、少しずつ形を変えながら生きているような気がします。


 

それぞれの石の形、性格、表情

tukifune:たくさん図鑑を持ってるんだね。これは宝石の図鑑か。誕生石というのもあるんだね。

 

秋映さん:1月から12月の各月に対応する宝石があるんです。例えば1月はガーネットで、石言葉は「真実・忠実」。2月の誕生石はアメジストで、石言葉は「誠実と心の平和」、というふうに続いていきます。

 

tukifune:とってもおもしろいね。おっ、12月のターコイズは「旅の安全」なんだ。これいいなあ。秋映さんはどの誕生石が好き?

 

秋映さん:悩みますが、10月のオパールが好きですね。石言葉は「歓喜と希望」。でもターコイズの石言葉も、石が守ってくれている感じがして素敵ですね。

 

図鑑には「モース硬度」も載っています。モース硬度というのは宝石や鉱物の「傷つきにくさ」を示す数字です。

 

tukifune:一番強いのはダイヤモンドで、モース硬度は最高の10。イメージ通りだ。

 

宝石だけじゃなくて普通の石にも硬度があるんだね。秋映さんは硬度が高い石とそうでない石、どっちが好き?

 

秋映さん: どちらかを決めるとしたら、硬度が低い方が好きです。

 

tukifune: それはちょっと意外かも。どうして?

秋映さん: 柔らかい石は、触った感じがなめらかで「温かい」感じがするんです。石は全部冷たいと思われがちですけど、なめらかだと温かく感じて、親近感がわくんです。

 

tukifune:なるほどなあ。秋映さんが選ぶ石は、どれも「この石はこういう性格なんだろうな」っていうのが伝わってくるよ。

 

秋映さん: そう言ってもらえて嬉しいです!  石の形や表情、性格などを考えながら、置く場所とか向きを考えてます。

tukifune:いろいろと教えてくれてありがとう。今、一緒にプロジェクトを進めてますが、話を聞いてますます「秋映さんと知り合えてよかったな」と思っています。

 

秋映さん:嬉しいです! 私もそう思います。

 

tukifune:うんうん。それでは次は出会いについて話しましょう。

 

秋映さん:よろしくお願いします!

対談の前半では、秋映さんが石に惹かれた理由、そして石に対する思いを話していただきました。対話していく中で感じたのは、秋映さんの感性の豊かさです。

 

「無機物」である石に個性や性格、そして生命を感じる。これまであまり石に対して興味がなかった私にとって、その温かい眼差しは非常に新鮮でした。

 

インタビュー後半では秋映さんとの出会い、そして出来上がったプロダクトについてお話いただきます。​​

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